カメラマンコラム

もしも街頭インタビューをされたら!?

街頭インタビュー

 

テレビでよく見るシーンのひとつ

僕は街頭インタビューは一般の方の世論や意見を聞く場だと認識しています

ですが、業界にはこれをひとつの演出として利用する場合が少なからずあります

最近は公共放送という立場が厳格になり、偏向報道も減ってきて

局側もコンプライアンスを意識してスタッフへの指導が徹底されてきましたが、

指導にも漏れはあり、偏向が決してゼロになったというワケではありません

どんなふうに使われるか、ここはされる側のみなさんにとっても気にすべき点です

番組の材料として利用する、それ自体にはまったく問題はないのですが

あなたが話した意見が意図されない方向に反映され放送される事がないよう

今回は街頭インタビューをされた時の注意点についてお話します

 

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実際にあった話

 

とある番組のディレクターと銀座でインタビュー取材した時の事

インタビューに応じてくれた男性が突然怒りの一言!

「だから嫌なんだよ!おまえら都合のいい答えがほしくて質問してるだろ!」

・・お分かりでしょうか?

つまりこの時、質問したディレクターは自分の番組のVTRの中に

理想の答えを入れたくて、その言葉ありきで質問していたのです

イエスかノーかの質問があったとして、このディレクターは

ノーの答えだけを望んでいて、そこに誘導する質問をしていた、という事です

男性はイエスと答えたのに対し、ディレクターはノーと言ってほしくて

「でもこう考えたらノーじゃないですか?」というような質問をしていたのです

(※当然この後、ディレクターから男性に至らなかった点を謝罪させています)

 

テレビが街頭インタビューするワケ

 

街頭インタビューには大きく分けて2通りの目的があって行われます

ひとつめは世の中の意見や考え方が知りたくて質問する場合

ふたつめは局側の都合で特定ワードが必要で質問する場合

いずれも根本的には違法なやり方ではありません

テレビ局はあなたの意見を「世の中」の意見として扱います

ここが注意のポイントです

世の中はこう思っていますよ、こんなふうに考えているんだよ、

と、象徴するために街頭インタビューという方法をとるのです

番組の中でそれが真摯に扱かわれ、放送されるならまったく問題ありません

ですが、ふたつめの、特定の答えがほしくてアプローチしてくる場合は注意です

あなたが局側の意向に合った答えをしているなら問題ないのですが

もし意向に沿わない回答をした際、ふたつめのパターンだと

食い下がるようなリアクションをしてきます

例1:「その理由はなんですか?」と質問され

あなたが答えた理由に対し否定の話を聞かされ、改めて同じ質問がされます

そうすると、自分の意見が間違っていたと感じて、さきほど答えた意見と

真反対の答えを言ってしまうケースがあるのです

テレビ局がそう言ってるんだから間違いないだろうと洗脳されるパターンです

例2:「なるほど、では、もしこうなったらどう考えますか?」

あなたの想定していない世界の話をされ、さきほど答えた意見をひっくり返して

答えさせられる・・これもあなたには関係のない仮の話での事なので危険です

こんなアプローチをされたら即、カメラを止めさせて断って下さい

例1も例2も共通しているのは、

はじめに答えた意見と真逆の答えをしてしまっている事です

放送ではたいがいこの2番目の答えのみを放送します

つまり、途中にあった局側があなたに話した言葉がカットされている事になり

何故はじめにノーといったのをイエスと言い換えてしまったかの経緯が放送されないので

そもそもあなたの当初の意見が反映されていない、という事になるのです

 

 

不審に思ったら・・

 

もしもこのような言い換えさせられる、真逆の答えを言わされそうになったら

即刻そこで中断して、あなたの意見がどのように使われるのか

スタッフに質問して下さい

それが納得できるものであれば構いませんが、使われ方について

あやふやな説明をされたら、収録された内容を放送しないよう求めて下さい

 

 

否定された話や仮の話で洗脳され、誤った形で放送されるのは

あなたにとっても本意ではないはずで、しいては名誉にも関わってきます

 




 

まっとうなスタッフなのか、見分ける方法

 

路上で声をかけられ、意見を求められた際、

コンプライアンスにのっとったスタッフかどうかを

見分けるには以下の点を参考にして下さい

 

ポイント

あなたの足を止めてしまった事に対し謝罪の言葉がある

局名と番組名、放送時間帯を提示される

事前に質問の内容や意図を説明される

~もしくはあなたから問われた際、明確に説明がある

●2次使用があるかないか

~説明された番組とは別の番組に使用されるかどうか

あるなら断った方が無難です

 

2次使用については、別番組で使用された場合、そこで偏向使用される場合があるので

もし嫌ならきちんとその意思を伝えて下さい

 

以上ですが、不安を感じるようならそのスタッフの

IDカードを見せてもらうか名刺をもらっておくといいでしょう

街頭インタビューは自分の意見を発信するいい機会になるので

本来なら積極的に応じていいもののはずです

ただ、意図されない形で放送されないようにするために

あなたが納得できるよう、必要な確認は必ずするようにして下さい

そしてそして、彼らも意見あるあなたを必要としています

確認ができたら是非!協力してあげて下さい!!

 

掲載時期限定コラム コロナ対策における街頭インタビューのスタイル

昨年のはじめに発生したコロナの蔓延により、テレビ局のインタビュースタイルもかなり様変わりしています

以前はマイクも普通に手に握ったまま相手に差し出すスタイルでしたが、

ソーシャルディスタンスにともないマイクの向け方にも工夫がされています

お互いに距離を確保する事が重要になるため、現在ではマイクは手に持たず

長い棒状になったブームの先に装着して相手に向けるスタイルがとられるようになりました

こうする事で最低でも2メートルの間隔を開けられます

もしも、この事態の中でマイクを手に持ったままでインタニューしてくるような非常識な場面に出会ったら

それはあなたに対してまったくなんの配慮もされていないという事になります

公共放送公共媒体であるテレビ局がそのようなやり方をする事はないと断言したいところですが

万が一、そんな人間が質問を迫ってきたら即刻断るようにして下さいね!

 

 




 



  • この記事を書いた人

晴れのち晴れ

在京キー局カメラマン/技術アドバイザー  ドキュメンタリー、バラエティー、各分野で活躍  手がけた著名番組多数  30年に及ぶ豊富な経験から映像ライフを楽しむ知識やアイディア、  海外ロケのスナップ紀行などを 紹介しています

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