国内ロケ

釣りロケの醍醐味! イカの本当の味リポート

テレビ局のカメラマンはおおざっぱにいうと

スタジオ系とロケ系に分かれます

スタジオカメラマンは文字通り局内にあるスタジオでカメラを担当

ロケカメラマンは局外へ出向いて世の中のありとあらゆるものを撮影します

自分は後者なので、報道からスポーツ、ドキュメンタリー、バラエティまで

ジャンル問わず担当して地球上を旅してきました

これがロケのカメラマンの醍醐味!

フツーに暮らしてたら生涯巡り合えないだろう様々な人たちに出会ったり

思いもかけないいろんな物を見聞きする事ができます

今回はそんな経験の中から、漁船密着で味わった感動まいう~なお話をします

ほんとだったら記事中にたくさんの画像を盛り込みたかったんですが

当時のオリ画像はほんのちょっとしかなかったので、

フリー画像も織り込みつつの紹介です

 




 

大間崎のイカ漁に密着

青森県大間崎

ここは函館と並んでマグロ漁で超有名なとこなんですけど

実はイカ漁も盛んに行われています

日本海と太平洋の海水が交わる格好の海域には

イカの群れもたくさん集まってくるという事で

その漁を撮影するため漁船に乗り込む機会がありました

ロケの季節は秋のはじめごろ

港の近くで旅館も経営されている網元さんが所有しているイカ釣り用の漁船は

予想してたよりも大きくて、全長はざっと25メートルくらいあったと思います

漁港を出発すると、それまでは感じなかった海風が頬に当たって

体感以上にスピードを感じました

船酔いする人だったらここで一発KOになるところですが

自分はまったく平気なので気分爽快!

うねる波間がどんどん後ろに過ぎ去っていくのを眺めつつ漁場へと向かいます

船上ではずん胴と呼ばれる巨大な長靴とライフジャケットが必須アイテム

これを身に着けるとかなり動きが制限されて

カメラが担ぎにくくなるんだけど、命には代えられません

窮屈でもうまいもんのためならこれくらいは我慢ガマン!

イカ漁は太陽が沈んだあとの夜間に始まります

船上にぶら下がったむちゃくちゃ明るいライトの灯りでイカを誘い

大群が集まってきたところをデカい針にひっかけて獲るのがポピュラーな漁法

1本の糸には十数個の針が等間隔でついていて、

それを巨大なリールで巻き上げる仕組み

ひっかかって上がってきたイカは、リールの真上まできたところで遠心力が働き

自然にその針からリリースされて甲板へ落ちていく

この仕組み、考えた人エライ!

巨大リールは甲板の両舷にあり、漁が始まると

右から左からイカがポンポン飛んできてきます

そりゃもうあぜんとするくらい壮観な眺め!

当たりがいいと甲板がまたたく間にイカだらけになって、

水槽へ流し込む船員さんたちも大忙し!

時折、イカが発射する真っ黒なスミが飛んできますが

そんな事に構ってはいられないほどあわただしくなります

こっちも仕事!船の揺れに体を合わせて水平を維持しながら

その豪快な風景をカメラに収めていきました

リールの機械音やエンジンの音が交錯する中、この日はあっという間の大漁旗!

ここで面白かったのは、獲れたて生きたままのイカを

醤油が入ったデカい缶にまるごと放り込む作業

イカの調理法で沖漬けってのがあるじゃないですか

あれってこんなシンプルな方法だったんです

船上、すなわち沖で漬けるから沖漬け、文字通りっちゃその通りなんだけど

まさかこんなシンプルにワイルドにやってるとは思いもしませんでした

海水からまっ茶色な醤油に飛び込んだイカ君の心境って

いったいどんな感じだったんでしょうね~(〃´∪`〃)ゞ

 


 

 

船上でモノホンのイカを食す!!!

こうやって水揚げされたイカは沖漬けにされたり水槽で生かされたりしつつ

港へと運ばれ市場に出荷されていくわけですが、話はここで終わりじゃありません

帰港する船上で、ついに獲れたての超新鮮なイカを味わう瞬間がやってきました!

当然、選択肢は生のまんま食う以外ありえません

なんなら丸ごとつかんでかぶりつきたいところでしたが、

船長さんが直々にさばいてくれるっていうんで

抵抗してうにょうにょ動くイカを生き絞めにしてさばいていく様をじっと待ちます

もうね、これ見てるだけで何度生唾をごっくんしたか・・

ヨダレはなんとか抑えましたけど、すでにおあずけ食らったワンコの気分(笑)

「はいよっ!ほれ、食ってみな」船長さんが特製のショウガ醤油を出してくれ

ついにその瞬間がっ!

いっただっきまぁ~~っす!!

船上には箸なんて面倒くさいもんはないので、手づかみでワイルドにいっちゃいます

この時、驚いたのが刺身になったイカの色!

みなさんはイカ刺しって聞いたら何色を想像します?

フツーは白ですよね

それがです!なんと、まな板が透けて見えるくらい透明なんですよ

しかもつかんでみて二度ビックリ(@_@。

表面の感触は意外にしっかりしてて見た目からして歯ごたえありそうな感じ

普段我々が食べるイカって箸ではさむとUの字にダラ~ンってなりますよね

それが1枚の板みたいにピーンとなっているんです

う~む、これはいったいどんなお味なのか・・・

ヨダレと共に口に放り込んでみたら、今まで食ってきたイカとは明らかに違う!!

プリっとした感触があるのは一瞬で、

ひと噛みしたら歯ごたえが消えてふわっととろけるように舌にしみこんでいく

問答無用でうんめぇ~~~~~っ!!!!!っと叫んでしまいました

鼻から出てくるショウガの香りとイカの新鮮な風味!

もぐもぐウマウマごっきゅん・・・

まさに幸福の絶頂~~!!

なんちゅう触感!なんちゅうコクのあるうまみ!

これが新鮮なのイカの味なのかぁ~っ!!!

その時の自分がどんな顔してたかは忘れましたが

たぶん神経が切れたかのようにユルユルになってたと思います(〃´∪`〃)ゞ

これは船に乗った者にしか味わえない超特権

ディーゼルエンジンの力強い音を耳にして海の上にいる事を実感しつつ

海風に吹かれながら獲れたてのイカを食べるなんてそうそうできない事です

人生、一度しか味わえないような体験って鮮明に記憶に残るもの

忘れられない貴重な味覚を堪能する事ができました☆

 

超新鮮! 生き絞めしたイカを食べるには?

こんなおいしい思いをただの体験話として書いただけじゃぁ

みなさんに張り倒されそうなので、

一般にどうやったら食べられるのか、ヒントをお教えします

イカの漁場は新潟から以北、三陸や函館などが有名です

ここへ行く機会があったらデカい生け簀を備えたお店を

地元の人に聞いてみて下さい

ググって調べるよりも魚屋さんとかで聞いた方が

確実にいい店にたどり着けるハズです

生け簀があったらまさにあのピーンと張った状態の新鮮なイカ刺しが食べられます

場所によっては網元(船のオーナー)が営む旅館があったりするので

そんな隠れスポットも超狙い目ですよ!

 




 

茅ヶ崎のマルイカ釣り

さて、今度は茅ヶ崎でロケしたマルイカ釣りのお話です

マルイカはケンサキイカ、もしくはアカイカと呼ばれるものなんですが

春から初夏にかけて獲れる小型ものもは

地元の魚屋でも手に入りにくいほど珍重されるんだそう

一般の市場にはめったに出回らないので

お寿司なんていったらきっと超高級ネタになっちゃうんでしょうね

さて、それほどレアなマルイカっていったいどんなお味なんでしょう?

この幻のマルイカ釣りに密着したのは7月の半ば

今回は一般の釣り客さんらに交じり釣り船に同乗しての撮影です

茅ヶ崎漁港の沖合には烏帽子岩という岩場があるんですが、

港からも見えるその漁場は船に乗ったらあっという間でした

海域に到着すると、船長さんが魚群探知機を使ってイカの群れを探しはじめ

微妙な舵さばきで船を前後左右に移動させてベストポイントに停船させます

発見したらデッキにあるスピーカーから釣り客に案内される仕組み

「ハイどうぞ~!」

この合図で釣り客さんたちがいっせいに仕掛けを落とし始め

同時にこっちも撮影開始!フィッシング&RECスタートです

当たりは海面に浮いた黄色やオレンジのウキを見ながら探るんですが

引き上げるタイミングはなんだか難しそう

一度に3バイあげる人もいれば1パイだけの人もいる

イカ釣りに使う針って初めて見たんですけどけっこう独特な形をしてます

エギって呼ばれる疑似餌の先に360度どの方向からでも引っかけられるように

たくさんの針がついているのが特徴

どうやら色の違いも微妙にあるみたいなんだけど、

ひっかかる感触をどれだけ敏感に感じ取れるかにもよるようです

上手な人は1時間とかからずかなりのイカをあげていましたが

撮ってるだけだとどうもその面白さが分からない・・

撮影しつつ、上がってくるマルイカを見てたら

やっぱり自分でも釣ってみたくなってしまい

船長さんにお願いして竿と仕掛けを貸してもらって

自分も実際にトライしてみました

船長さん曰く、イカは最初にエギを触りに来る

それがごちそうかどうか探ってる状態があるそうで

そこで引き上げたらダメ!らしい

引き上げるにはエギを抱かせる必要があるんだそう・・

「はぁ?」ですよね(笑)

まったくのド素人なのでその光景を想像だけはしてみたけど

実際のタイミングがどんなもんなのか、ぜんぜん分かりません

こりゃもうとにかくやってみるっきゃない!

仕掛けを落としていくとオモリが大きく重いせいで

一気に海底に着地します

着地したらリールを何回か巻いて宙づり状態にさせ待機・・

握った竿から伝わるわずかな情報とウキの変化に全集中!

「ん?」これは気のせい?・・いや、これきただろ!

疑心暗鬼で引き上げてみたけど、な~んにもかかってない(´;ω;`)

そんなへっぽこな腕でも何回かやってくうちに

なんとなく「抱く」っていう意味が分かってくるもんで

他の釣り客さんたちが30とか40もの成果をあげてる中、

1時間ほどの格闘でなんとか3バイゲットできました~(〃´∪`〃)ゞ

こちらがそのマルイカ君

めちゃくちゃ透き通ってて画像だと分かりにくいけど、

耳(エンペラ)の部分がスルメイカのような三角形じゃなく

体に沿うように縦長になってるのが特徴的でした

大間崎のスルメイカは30センチを超えるビッグサイズだったけど

こちらはもっと小ぶりできゃわゆい

が、このサイズがゆえに美味らしく高値で取り引きされるんだそうです

 

マルイカ実食~!

さて、そんな貴重なマルイカ君

たったの3バイでしたが、これからどうやって食べるのか・・

小ぶりなだけに刺身にしてもそんな食べられないだろうって事で

船長さんの教えで丸干しにしてみる事になりました

やり方はまず絞める作業からスタート

イカは目と目の間が急所なんだそうで、そこをオモリで叩くみたいです

ひざ元のちっちゃい生け簀で泳がせていたイカ君をつかみ上げて

おそるおそるコツっとやってみたところ・・

それまで擬態で変色していた茶色い部分がス~ッと透明になり

全身シースルー状態に変わりました!

これが昇天されたサインなんだそう

その後は内蔵を取り出して背割りして広げるだけだったので

ド素人でもけっこうカンタンにできました

あとは丸まらないように串を刺したら出来上がり

海風にヒラヒラ、半日干したら食べられるようです

その光景がこちら 

このあと丘に上がって実際に食べるシーンがあったんですが、

そこは本職カメラで撮影してたので残念ながら画像はありません

ゴメンナサイ(m´・ω・`)m

で、食リポですが

炭火で軽~くあぶっただけの超カンタン調理ですぐにパクつけました

味は一言でいうとめっちゃ上品☆

甘味があって小さいくせにコクもあり

炙った時の香りも控えめながらすごく上品☆

海の香りを優しく感じさせてくれる逸品でした

マルイカはちっちゃいので、釣りあげて食べるまでの手間も

それほどかかりません

釣ったはいいけどそのあとが面倒、なんて人にはオススメです

道具がなければ釣り船屋さんで借りる事もできるし

初めてなら船長さんが1からレクチャーしてくれます

貴重なイカを味わってみたいならぜひシーズンになる初夏に出かけてみて下さい

親子やカップルで楽しむなんてのも絶対アリですよ~☆

 




 

 

  • この記事を書いた人

晴れのち晴れ

在京キー局カメラマン/技術アドバイザー  ドキュメンタリー、バラエティー、各分野で活躍  手がけた著名番組多数  30年に及ぶ豊富な経験から映像ライフを楽しむ知識やアイディア、  海外ロケのスナップ紀行などを 紹介しています

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